湯殿書院上段之間「牡丹図」
天井板絵/1面/紙本淡彩/寛永11年(1634)/本紙35.3×35.3㎝(全体47.0×45.7㎝)
湯殿書院には将軍の御成風呂と3室の座敷で構成された建物で、そのうち上段之間には50面の天井板絵がはまっていました。天井板絵には、画面中央の円枠内に山水や花鳥などが描かれ、枠外は金箔摺りの牡丹唐草文で装飾されます。
本作には1輪の白い牡丹が描かれます。わずかに抑揚のあるなめらかな輪郭線、幾重にも重なる花弁に包まれた蕊や葉脈の繊細な描写によって、優美な牡丹の姿が表現されています。
牡丹は中国原産の植物で、古来その美しさから「百花の王」とよばれ、「富貴」を象徴する吉祥モチーフとして様々な絵画や工芸品に描かれてきました。